死刑廃止国際条約の批准を求めるFORUM90「地球が決めた死刑廃止」・・今年は2016年です。1990年に東京にグループができました。その後死刑囚が収監されている全国7か所の拘置所のある地域にグループができてゆきました。毎年合宿をおこなっているので確かに26回目。今年は11月26日(土)~27日(日)に東京築地本願寺が会場でした。昨年は私の所属する名古屋が引き受けて、名古屋駅南にある土屋ホテルで開催。昨年はホスト役であったので兎に角全国からの仲間の受け入れの雑務で講演会・分科会などに落ち着いて参加できなかった。今回は東京の番であったので一泊二日の日程を楽しみながら参加してきました。
 築地本願寺は目下「築地市場の豊洲移転」でTVで話題になっている「築地市場」から道路を挟んで北側にあった。
(築地本願寺 正面 アンコールワットを一瞬イメージしてしまった)
東京合宿⑫
(築地本願寺南門から道路を渡ると、築地場外市場。朝食はここで食べました)
東京合宿①

 (さて合宿の目玉は何といっても一日目の講演。 対談・大澤真幸×安田好弘)
東京合宿⑤
(振風道場=100畳の大広間 椅子に慣れている人には数時間で腰が痛い!)
東京合宿③

大澤真幸氏の講演は「死刑支持者をどう説得すればいいのか」というテーマ。死刑賛成の世論は80%。だから死刑を認めるという論拠に立って話をすることにより、廃止を語ろう・・と。死刑制度を認めたとすれば、現在のように「法務大臣のサイン」により死刑の執行を行うのではなく、国民の中からランダムに選ばれた人が死刑執行命令書にサインすればよい。刑場で死刑確定囚に絞首刑のボタンを押す仕事も、刑務官ではなくて国民が刑の執行にかかわるべき・・と。他人がしてくれる死刑に賛成ならば。・・・大胆な話に驚いたが一理あるかなと。

 夕方の分科会は、「確定死刑囚の処遇」に参加した。死刑を求刑され刑が確定するまでの期間と、確定後も死刑囚はこの地域では、名古屋拘置所に収監される。ある少年事件で死刑を求刑された少年に面会する為に拘置所に出かけてわずかな差し入れ金や現金以外の物も差し入れてきた。裁判で有期刑が決まると刑務所に移されるが、死刑の場合は刑の執行=死なので拘置所に収監されたまま。獄中では、衣類、被害者へのお詫びの手紙を書くボールペン、便せん、切手、歯磨きなどの消耗品等すべてが自弁。身内がいて最低限の消耗品を差し入れしてもらわないと、加害者はお詫びの手紙を書けない。刑が確定して刑務所に移ると国が衣類等必要なものはすべて支給するが、拘置所は未決囚を収監しているので、親族と縁の切れた未決死刑囚へ差し入れのために時々面会にでかけていた。国会でも処遇の問題を議員連盟の議員が取り上げて監獄法も改正されて当時より拘置所の処遇も少し改善されてきたが、処遇内規は各拘置所により異なるので参加者と意見交換をして確かめ合った。

 夕食をかねた交流会 築地市場から一区画離れているだけで、安くて美味しいお魚料理のお店が。東京の真ん中で名古屋ではめったに食べることの出来ないお刺身・煮魚・天ぷらなど次々に運ばれてきました。飲み放題で2,900円です。信じられない。
(写真右:二十数年来お付き合いのある明治大学名誉教授の菊田先生、左:日弁連死刑制度廃止検討委員会事務局長・小川原優之弁護士・・・お二人からは衆院議員当時、廃止法案提出でご指導いただきました)
東京合宿②
 この日は菊田先生から席に呼ばれました。既に82歳。しかしこれからも死刑廃止の本を出版すると言われ、筋金入りの人生に脱帽。

 翌日の午前中で合宿も終わり、お昼は地下鉄で一駅の月島で「もんじゃ焼き」。名古屋では食べたことがないので皆の後ろについていきました。
(月島のもんじゃ通り もんじゃ焼き 大阪からの参加者が慣れた手つきで焼いてくれました)
東京合宿⑨

東京合宿⑪

東京合宿⑩

 金銭に縁のない仲間たち。昼間から少しのアルコールで一人1500円。そういえば宿泊も築地本願寺の伝道会館に。各部屋にバス・トイレはないがきれいな部屋。
東京合宿⑥

 資金を持たない市民団体が、このようにして26年間活動をしています。合宿地と決まると、まず最初に考えることが、宿泊を含めた参加費が低額になるような場所探しから始まります。九州や札幌からの参加者もいます。
さすが、東京グループ。合宿の内容も、お腹も満足感一杯の企画でした。
 お世話になりました。<それにしても東京の人は歩くのが早い!>
さて、名古屋へ戻ったら、12月議会に突入です。