10月10日(水) 先週土曜日に世界死刑廃止デーの企画として「文在寅大統領が約束した死刑廃止」という講演会を開催しました。その時の講師である朴教授から絵日記とメッセージが届きました。
 30年10月10日③
朴教授のメッセージ
私の絵日記で、今日は死刑廃止の日。去年死刑執行のあった国々を色づけてみました。
今年も日本は執行がありましたので、来年も日本は赤く染まるんですね。
韓国では記念式典が開かれ、前国会議長が祝辞を述べました。
日本でも早く執行がないように祈ります。

韓国では今年で20年間死刑執行がありません。法律はあっても執行がないので事実上の死刑廃止国となりました。現大統領は年末頃には大統領令で死刑廃止国にする動きがあると聞きました。日本では歴代の法務大臣が就任の記者会見で死刑執行をするか問われると、必ず「法律に則り行う」と応えます。

 法務大臣が死刑執行命令書にサインして刑の執行が行われますが、大臣は総理が任命するので総理大臣の意向でもあります。ギロチンで死刑を行っていたフランスではミッテラン大統領の時のバタンデール法務大臣が死刑を廃止しました。ギロチンは夜、密かに行います。夜、密かにおこなうようなことは恥かしいことであるということでした。当時のフランスの世論は死刑賛成が80%ほどでした。世論を頼りにしていたら日本では多分百年経っても廃止にならないかもしれません。

 死刑には犯罪抑止力があると法務省はいいます。世論は犯罪被害者の立場に立って死刑にしろ!といいます。国家が罪を犯した人間をどのように考えるのか。人の命は地球よりも重いと言われますが、死刑は罪を犯したとはいえ国家が人を殺します。

 これまでに、死刑廃止・存置について様々な意見が出つくされました。冤罪を主張し再審が開始されて解放された死刑囚であった方もたくさんいます。もはや「人権」を人々や国家がどう考えるのかに尽きるような気がしてなりません。
 検察、司法が政治から独立し、法務省は国民に死刑の実態を公開することが必要と思います。