庭の花⑥
私の故郷は高速道路を利用すれば2~3時間のところにあります。近いようで遠い故郷です。富士山麓にあるので長久手市よりも春は一足遅くやってきます。とても田舎なのでどこの家でも、空いている土地はよその家の土地であっても何かしら利用しています。家庭菜園や花の種をまいたりと。姉もそういう人の一人です。私に一生懸命花の名前を言いながら「このアイリスは毎年同じところに必ず一つ咲くの」というようにです。
これがその一本のアイリスです。
庭の花⑨
母も花が大好きで、人が住まなくなり空き家になった家の庭にまで、元気なころは花の種をまき咲くのを待っていました。一年中花が絶えないように、苗や球根、種などを「いつ頃」植えたり蒔いたりするのか考えながらしていると話してくれました。そして、花の説明をする時は必ず古今和歌集(春)の詩を口ずさみます。「人はいさ心も知らず故郷は花ぞ昔の香ににほひける」と。一年に数回しか実家に帰れない娘を歓迎しての母の定番の詩です。私には「野に咲く花をみたら故郷や我が母を思い出しなさいね」という母の気持ちが痛いほど伝わってきます。
庭の花④

庭の花⑧

庭の花②
庭の花⑦
庭の花①

庭の花③

庭の花➄

⑪母97歳
97歳の母です。あと3年生きれば100歳になる・・・が口癖です。両手で杖につかまりながら家の中は一人で移動します。トイレも時間をかけて一人でします。週に四日のデイサービスが気にいっているようです。