<地球が決めた死刑廃止>
 3月24日、市民団体「死刑廃止フォーラムinなごや」のメンバーとしてみんなで集会をおこないました。あと3年ほどで30周年を迎えますが、よくよく考えるとメンバーには一人として同じ職業の人がいない。
毎年2回このような企画を実施していますが資金を持たない団体なので集会間際になると、会場が埋まるかなあ~と、チラシを置かせて頂く活動や、マスコミ回りなど必死で行います。

死刑制度から考える映画と講演 参加費:千円(フィルム借代)
☆映画「休暇」 (出演:大杉漣、小林薫 監督:門井肇)
内容:拘置所の死刑確定囚の身辺の世話をし、最後はその命を絶つ仕事をしなければならない刑務官の任務と苦悩を描いています。

☆講演:「憲法から死刑を視る」 講師:平川宗信・名古屋大学名誉教授(刑法学)
・平川先生は、実は会の創立以来のメンバーで仲間です。他団体では講演してますがやっと我が仲間の前で話してくれます。

80名の会場は、開始時間30分前から次々に参加者が・・。10名で役割分担して準備をしましたが赤字は回避できそうな雰囲気です。Ⅱ部の講演会↓
 30年3月24日③
(千円も頂くので、映画の他にも講演資料、日弁連のパンフレット等準備)
 30年3月24日①
・彼女は、私の何倍も準備活動に時間を費やし、当日も細やかな配慮を。。80名の会場はほぼ満席に。映画が始まっても、遅れてきてくれるかもしれない人に少しだけドアを開けた。
 30年3月24日④
・日弁連の資料は「なぜ、死刑制度廃止」なのか論点がよくまとまっています。↓
 30年3月24日⑦

 30年3月24日⑥

死刑を廃止する3つの主な理由
(1)生命の尊重
・死刑は、生命を剥奪するという刑罰であり、国家による重大かつ深刻な人権侵害。
(2)誤判・えん罪の危険
・人が行う以上、誤判・えん罪を否定できない。誤判・えん罪での死刑は取り返しがつきない。
(3)人は変わりうる
・目指すべきは「人は変わりうる」との考え方に立った寛容と共生の社会。しかし、死刑制度は、罪を犯した人の更生と社会復帰の可能性を奪ってしまう。(日弁連冊子より)

平川先生は講演で、憲法に「人間の尊厳」「生命権」はざっくりとかいてある。しかし、人権の問題を「死刑賛成」という国民感情で決めて良いのか。国民感情というのは多数決で決めることになるが、反対をしている少数の人々の意見はどうするのか。少数の反対意見は、国家という全体の為に犠牲になってもらおうというのだろうか。
・人権侵害の最たるものは、えん罪で死刑になることである。刑の執行が見て残虐だから禁んずるのではなく、刑の適正な手続き、どういう基準で、どういう理由でというプロセスに問題がある。
・憲法には「人は個人として尊重されるべき」とある。個人とは一人一人の個性と人格を持っている。しかし、自民党の改憲案には「個人」→「人は尊重・・」となっている。人=類としての人。「動物」対「人」としての尊重に変えられると、人は個人を越えた社会全体の秩序=公共の福祉のために、個人は(社会)全体に従え!となり、国民主権ではなく国家主権となり、大変恐ろしい世の中になる・・と説明してくれました。

集会は、誰一人中座する人もなく、映画も死刑執行のシーンは会場全体が息を飲みこんでスクリーンを見ていました。

夕闇が迫ってきた名古屋栄の繁華街に桜が。
(樹名板には、オオカンザクラ→濃いピンクと紺色の空のコントラストが美しい)
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(会場へ向かう朝の地下鉄藤ヶ丘駅の桜も美しかった)
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