2016年12月

     11月30日に開会した12月議会が閉会しました。補正予算や条例改正案など全てが可決されました。この議会は請願が3つ提出されましたので、様々な意見や議論がとびかい、傍聴者も多数みえました。
     閉会日は「討論・採決」が行われるので、私も紹介議員になった請願2件に対して「賛成討論」を行いました。全会派の代表が紹介議員になった請願については慣例どうりの採択でした。しかし私も紹介議員となった「安保関連法廃止」「川内原発等再稼働反対」の請願は議長を除いて17名中6名の議員だけの賛成で不採択という結果でした。

     賛成討論の原稿を書くのには3日ほどかかりました。
    なぜ、安保関連法を廃止にしなければならないのか。
    なぜ、原発を再稼働してはいけないのか。
     議場にいる議員に賛成してほしいという一念で「なぜ」ということに焦点をしぼって考えました。

    ★請願「川内原発等の原発再稼働反対、原発ゼロ」の請願  賛成討論
    ①2011年3月11日午後2時46分に東日本を襲ったマグニチュード9の地震で、福島第一原発1・3号機のメルトダウン。1・3・4号機の水素爆発という過酷な原発事故を忘れてはならないこと。
    ②原発の特殊性 原発が持っている本質的な危険。運転停止後も電気を利用して水によって核燃料を冷却し続けなければならないこと。「運転停止」「冷やす」「放射能を閉じ込める」の3つの要素がそろって初めて原発の安全性が保たれること。
    ③日本は世界一の地震大国であり全世界の1割の地震が日本列島で発生し世界の中でも特殊地帯であること。
    ④核のゴミ対策が確立されたいないこと。原発は 「トイレのないマンション」状態であり、国内には最終処分場がない(高レベル~低レベル放射性廃棄物)。使用済み核燃料をガラス固体化し地層処分することが14年前に決まったが、候補地の公募をしても未だ応募自治体がない。
    ⑤原発再稼働差し止め裁判・・福井地裁は再稼働を認めない判決を2度決定した。
     〇2014年5月21日 大飯原発3・4号機運転差し止め処分 国富の喪失とはそこに根を下ろした国民生活を取り戻せ亡くなることであり、原発停止が豊かな国土の喪失ではない・・という処分命令の発令。
     〇2015年4月14日 高浜原発3・4号機も再稼働差し止め処分決定。

    ★請願「安全保障関連法の廃止を求める意見書を国に求める」請願 賛成討論
    ①昨年9月19日、この法案は多くの国民の反対を押し切って成立しました。集団的自衛権行使が容認され、11月から自衛隊は「駆けつけ警護」「宿営地共同防護」が可能になりました。この新たな任務を付されて南スーダンへ部隊が派遣された。南スーダンの治安は非常に悪く、「国連南スーダン派遣団」の指揮命令系統のトップが不在の中、新たな任務につく自衛隊員の命を誰が守るのか。
    ②稲田防衛大臣はわずか7時間の滞在で「治安は比較的落ち着いている」といっているが戦闘のあった地域を避けて通っいる。
    ③南スーダンへの支援は、軍事ではなく、紛争当事者への外交的働きかけ、国造りの支援、避難民への人道支援ですべきである。
    ④請願者には孫がいる。「子どもや孫にづっと平和をつなげたい」と・・私自身も孫たちの成長を見るとなぜ「個人」や「命」が尊いのかそして、憲法第9条に謳われている平和主義の普遍的な価値を孫たちの姿が教えてくれている。
    ⑤戦後71年、日本は世界の国々から平和国家としての不動の地位を得てきたが、この安全保障関連法により、この地位を自ら捨て去ることをしてはならない・・。長久手市民の総意として、議会で総理大臣、両院議長に廃止を求める意見書を送ることには何も問題はない。

     人類は、スリーマイル島原発、チェルノブイリ原発、福島原発と、3回にわたる過酷な原発事故を経験しました。福島原発の廃炉への道筋は全く見えず、廃炉・賠償に21、5兆円ともいわれています。放射性廃棄物は数十万年の隔離が必要です。人類が完全に管理できない、また制御できない技術である原子力、私たちの世代で終了させることができない原子力をこれ以上動かしてはならないと思います。

     私の賛成討論はA4用紙に計5枚になってしまい、長文でした。理由は、原発には反対だが・・・と言ったにもかかわらず再稼働には賛成の立場の会派が二つありましたので、何とかしてその二つの会派の議員に賛成していただきたかったからです。そうすると4名が賛成して10対7で採択される可能性があったからです。

     今期の議会の中で、最も白熱した議会でした。しかし、とっても残念な結果に終わりました。6名の壁を超える時がいつかくると期待し、前向きに考えていこうと思っています。

    (議会閉会後に市役所等再整備構想作成業務の説明がありました。)
           移転新築 → ✖  ・  建替え → 〇
    市役所整備事業③

     長久手市の人口が急激に増加して市役所が増築、増築で広げられ対応できない状態になってきました。その為、市役所北側の一区画の「田」を購入して体育館等も含めた再整備計画が議会に示されました。しかし、このプランは愛知県条例に抵触して「移転」ができないことが判明して現在地への「建替え」しか方法がないことがわかりました。構想を作成したコンサルのミスと市から説明があり、「建替えプラン」の構想が示されました。それが、上の写真です。
    (下の写真は、これに必要な取得用地の場所と広さです)
    市役所整備事業①

     しかし、このことに対するある議員の質問に対して、部長と市長の答弁が議場で違った答弁となり問題になりました。結果は、市長の答弁が尊重されて、上の写真の構想は、「構想作成業務の終了」ということで事業が終了となりました。構想は棚上げされコンサルへの委託費(税金)は事業の終了により無駄になりました。
     議場での答弁については執行部は市長と調整して行なっているのですが今回はどうしたのでしょうか。数百万円の委託費は一体誰が払うのか・・当然市民ですね。これは、議会のチェック以前の問題と思います。
     
     また、消防の広域化の中間報告もありました。単独の「長久手消防」が平成30年4月から4市1町(みよし市、日進市、東郷町、豊明市、長久手市)で構成する「一部事務組合」方式になる協議が現在進められています。資料には広域化による「メリット」しかありません。ディメリットは全くないのでしょうか。まだまだ奥の深い課題が沢山ある長久手市を実感した12月議会でした。

     

     



     大空小学校「みんなの学校 不登校ゼロ、すべての子どもが共に学ぶ、奇跡の小学校の原点・・・」

     木村泰子前校長先生の講演は、吸い込まれるように1時間が過ぎてしまいました。
    10年前に、10年後をめざして学校をつくろう~と、木村校長先生がどのようにして地域の学校をつくってきたのかを話してくれました。(長久手市教育委員会が保護者向けの講演会として企画)
     例えば、スーツケースと風呂敷とどちらの学校をつくろうか・・・どちらが悪いとか良いではなくて、スーツケースの良い所、風呂敷の良い所・・・という考え方で作ってきたと。
    ★自分がされていやな事は人にしない。
    ★小学校の6年間の子どもの体はマシュマロのようにふわふわ。
     学校や地域がああしなさい、こうしなさいとは言わない。
    ★トラブル発生の時は、トラブルを学びに代えて大人の価値観でジャッジをしない。
    ★子どものまわりに、大人、教職員がいる・・・んだよ。

     今日の会場は「長久手小学校」でした。村~町~市を経てきた歴史ある小学校です。自分の校区ではないので普段は校舎の中までは入ったことがありません。写真のような円柱があり、ビックリ!ここだけ見るとヨーロッパの建築様式に見えます。この円柱とても気に入りました。
    長久手小

     【木村泰子(きむら やすこ)先生 プロフィール】
     2006年に開校した大阪市立大空小学校初代校長。「みんながつくる みんなの学校」を合言葉に、すべての子どもを多方面から見つめ、全教職員のチーム力で「全ての子どもの学習権を保障する学校をつくる」ことに情熱を注ぐ。2015年春、45年間の教職歴をもって退職。現在は全国各地で講演活動に多忙な日々。

     講演始めの自己紹介で、退職時のエピソードが紹介されました。お嬢さんが二人いるそうですが、長野県にいる娘さんから「私は一人で大きくなりました」というメールが届いたそうです。退職祝のメール、この明るいお母さん=木村先生、情熱を持って仕事に取り組むお母さんの姿を娘さんたちはしっかりと受け止めて成長されたんだな~と思いました。
    みんなの学校

     この書籍のチラシに今日の講演会でのお話や真髄が全て書かれていました。

     今年度の議会運営委員会は、先期の議会でつくった「議会基本条例」に基づく議会改革に取り組みながら、定例会の運営についても決めてきました。今年さいごの議会運営委員会では議員の長期休暇時の報酬について減額しようという合意をして、そのうえでどのような内容にするか協議をしてきました。
    (これが、今日まとまった削減案です。条例の改正が必要です)
    長期休暇の議員報酬

     これまで、何度も意見が出され、そのたびに各会派の代表が内容を持ち帰り、全ての議員が納得できるところまで進みました。議会事務局にも沢山の資料をお願いし、条例の作成も市の「法規審査会」で確認していただきました。
     きっかけは、稲沢市議が中国で逮捕拘留されて市議会に出席できなくても議員報酬を支払わなければならなかった、ということです。私たちもあらゆる場合を想定して、市民感情も勘案しながら、また議員という仕事という面からも考えて協議を重ねてきました。
     12月定例会は21日に閉会するので来年の第一回定例会(3月議会)に条例案を議員提案することで決まりました。
    ☆内容
    ・「議員活動」、「公務上の災害」の定義を定めました。
    ・報酬の減額 定例会を2回連続して欠席・・100分の20減額
             定例会を3回連続して欠席・・100分の30減額
             定例会を4回以上(1年)連続して欠席・・100分の50減額
     以上が主な内容です。

     その他、来年1月23日にリニモの運営会社に出向き「経営状況」の説明をうけることや、議会報告会で出された意見、今後の議会運営についてなど細部にわたりを議題として協議しました。

     いよいよ明後日は閉会日です。請願が3件提出されているので日程についても取り決めました。

    (会派室へ戻る時、議員控室の前に可愛らしいXmasリースを見つけました。事務局職員が飾ってくれたのかな?12月議会お疲れ様っていうメッセージが伝わってきました。優しい気配りにホットします)
    議員控室にかわいいXmasの飾り

     

     今日はこの行事が一つだけの日曜日。とっても嬉しい。8月頃から土・日は複数の行事があり、うっかり風邪を引いてしまった時にはヘルペスにもなったり・・。音楽を聞いて「お客様」として何にも考えずにリラックスして参加できるって本当にいいな!
    『MARプロフィール』
    Sax 服部玲子さん Piano 尾崎愛さん Percussion ギヨルギエウ美郷さん 女性3人組のユニットです。美郷さんはキューバの男性と結婚して今の姓になったと自己紹介してくれました。
    フレンズクリスマス企画①
     ギヨルギエル美郷さんは、沢山の打楽器(?)で波の音、動物の鳴き声など「効果音」を織り交ぜて演奏してくれました。

     Piano Percussion Saxの演奏はさながらJazzのライブハウスの雰囲気です。私の前の席に座っていた高齢の男性が途中から体をSwingしていました。私も自然に体が動いてしまいました。静かにじっとして聞いていることはむずかしい~。
    フレンズクリスマス企画③

    フレンズクリスマス企画④

     演奏後、会場はティーパーティー用に変身してサンドイッチ、お菓子、お茶を飲みながら演奏者や友人とおしゃべりを楽しみました。
    (サックスの玲子さんの音色にうっとりした私は彼女とツーショットを。周りから親子だねって!)
    フレンズクリスマス企画②

     とにかく女性3人組ユニットは「明るい」笑顔。笑顔が私たちにも伝染してきて会場を去る足が重たくなりました。
     

    ベア―⑨

     かわいらしいテディベアの縫いぐるみを紹介する巡回展「えん」が文化の家で始まったので行ってきました。市内に住んでいる知人が企画しました。彼女とは文化の家のワークショップを通して、知り合いのお嬢さんということがわかりそれ以来のお付き合いです。今回も会場一杯に全国にいる作家さん40人ほどのテディベアが集まりました。
     テーマは「えん」にちなみ「縁」「円」「園」などから着想を得て作った縫いぐるみということです。(中日新聞記事より) 企画した知人に、Noely Bearってどういう意味?ってたずねると、サザンオールスターズの「いとしのえりー」という曲から、自分の名前が「江利子」なので「いとしNoery・・」と決めたそうです???。作家さんて手だけではなく頭も柔らかいな~と関心しました。
    ベア―②
    (アイススケート・女子フィギュアのテディベアちゃん)
    ベア―⑤
    (細かなところまで凄いな~)
    ベア―⑥
    (目がとってもかわいい・・赤ちゃんのテディベアかな?)
    ベア―③
    (四人兄弟・姉妹? 仲がいいね かわいい)
    ベア―④
    (展示方法がいろいろとあるんだね!)
    ベア―①
    (可愛らしいブランコに乗せてもらってる・・)
    ベア―⑧
    (これは江利子さんがお嬢さんの結婚式に合わせて作ったとか。マカロン=お菓子に囲まれているテディベア。隣はリングの台、大きいね!)
    ベア―⑦
    (展示室の様子)
    ベア―⑩

     江利子さんは、「作った人が何を表現したいのか作品を見て一目でわかる。心を込めて作っているので細かな所も見て下さいね」と話してました。
     一つ一つ観ていると、自然に笑顔になってきます。私には、可愛い!の一言しか言葉がみつかりませんでした。

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